疑い

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確かに、当たってる。 最近口癖のように達哉に怒鳴ってる。 「そ…だね。だから、嫌いになっちゃった…の…かな。」 自分で言って悲しくなってきた。 ヤバい泣きそう。 「はぁ?バッカじゃない?どうしたら、そう繋がるの?私はただ、志保は口うるさいからタツも事後報告になっちゃうんだろうって言いたいだけ。嫌いだったらそもそも志保なんかと電話するか?怒鳴られ罵られるだけなのに。それに耐えてるのは、愛があるからでしょうが!だいたいねぇー…」 「ちょ、ちょっと!言い過ぎ…です。」 そんなにひどい?私。 ってか、あまりの酷評に涙引っ込んだし。 あ…、もしかして…、尚子ってば…、慰めて…た? 尚子らしいなぁ。 でも、もうちょい他のやり方あるでしょーが。 「そか?いや、タツの心を勝手に代弁してみただけよん。」 「ありがと。肝に命じとく。尚子の言葉ってさ、元気が出るんだか、凹まされるんだかわかんないよ。」 「どーしてー。こんなに癒してあげてるのに。 あ、そだ。向こうでタツに会ったら懲らしめとくよ。ついでに誰と来たか探り入れとく。」 「ありがと。」 やっぱり尚子は信じなきゃ。何だかんだ言いながら、温かく見守ってくれてるんだもん。 .
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