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部屋の入口に立ち、部屋を眺める。
来た時と見た感じ全く変わらない部屋。でも、女の気配は消えていた。
達哉は雑に見えて、敏感なところがある。達哉ならこの部屋の変化に気づくだろう。そして、読み取ってくれるだろう。何を言わんとするかを―。
「じゃね、バイバイ。今度会える時は、笑顔で会いたいね。」
誰も居ない部屋に語りかけ、部屋を後にした。
カラン―
ポストに落とした鍵が二人の最後を告げた。
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