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オヤジは…何か言いずらそうに「実は、お前にはねぇさんがいるんだ」
自分は突然の事に愕然とした。 オヤジは続けて 「千鶴子と言う6才離れた。お姉さんがいる」と…。
オヤジは堰を切ったように、遠くを見つめて話しだした。
「あれは、自分が東京から北海道へ薬売りの仕事をしながら北上していた頃で、たまたま北海道へついて病気を患い入院してしまい…持っていた所持金で入院費を払って出たんだ…持っていた薬は問屋さんなどに売り東京に帰る金が足りなくなり当別と言う街で土方の仕事があったからアルバイトがてら飯場に入ったよ…そこで作業員の炊き出しをしている…お前の母さんに会ったよ…」
自分は、なんでそんな話しをし出したか…正直わからないでいた…
オヤジは、また話しを始めた。
「 飯場に入ったものの、病み上がりと言う事もあり、また体調を崩してな…飯場で回復するまで寝泊まりしていたら…お前の母さんが来て…ここで寝泊まりしても良くならないから私の家で回復するまで泊まって下さい。って言われ…母さんの家で回復するまで泊まったんだ…」
オヤジには、懐かしいそうに話しをしている…
突然のねぇさんの話し…母さんの話し…
ただ混乱してしまい…
ただ聞くだけだった。
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