第1章

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リムは会社から走って家に戻る途中だ。 先程、編集長に無理な課題を押し付けられてしまったから。 明日中にスクープを持ってこなきゃならない。 そうしなければ・・・ 「クビだ」 真っ青になって呟く。 これだけは避けたい。 避けなければ。 まず、家に帰ったらフイルムの予備を取ってカメラも今もってるのとは別にもう一台用意しなくては。 やることが多すぎて頭がパンクしそうになる。 リムは目をギュッと閉じる。 その性で目の前に人がいるのに気付かなかった。 リムはおもいっきりその人に体当たりを喰らわせた。 「きゃあ!」 ぶつかった反動でリムは後ろに倒れ込む。 「痛っ・・・」 リムはゆっくり起き上がりカメラを確認する。 大丈夫。 カメラは壊れていない。 安堵のため息をつきぶつかってしまった人物を見る。
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