第1章

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ぶつかった人も尻餅をついていた。 何故かフードを被っていて性別がわからない。 リムはしばらくその人を見ていたが我に返る。 急いで助けなければ。 「あのっ・・・」 リムは立ち上がりフードの人の元に駆け寄ろうとして止まる。 足元に片眼鏡が落ちていた。 緑のレンズのシンプルなデザイン。 リムは拾い土埃をレンズから払う。 そして太陽に透かしてみた。 埃はもう着いてなく綺麗になっていた。 「よし」 リムは満足げに頷く。 すると片眼鏡がいきなり誰かに引ったくられた。 驚いたリムが視線をフードの人に戻すと片眼鏡が手に握られていた。 綺麗にしてあげたのに礼をしないのに少し腹が立ったが悪いのは自分なので顔にださずに頭を下げた。
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