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「すみませんでした・・・怪我はありませんか?」
そう言ってリムが顔を上げるとフードを被った人はいなかった。
「あれ!?・・・って、ちょっと!!!」
驚いて振り向けばフードを被った人はリムを素通りして後ろを歩いている。
リムは怒りが込み上げて来てフードの人の手を掴んだ。
「あんた、人が謝ってるのに無視するわけ!?ありえないんですけど!!!」
リムは怒りに任せてフードの人の手をグッとこちらに引き寄せ顔をこちらに向けるようにする。
フードの人は振り向いたがフードのせいで顔が見えない。
「何とか言いなさいよ!」
「煩い」
リムの叫びにフードの人は低い声で答えた。
底冷えするような低い男の声。
リムは一瞬怯んだがすぐに自分の中の勇気を振り絞って男を睨む。
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