第1章

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「酷いわ!!!謝ってるのに!」 「煩いって言っているのが聞こえないのか?」 フード男はリムを馬鹿にしたように言い放つ。 リムが何か言おうとした時、風がリムの背後から吹き男のフードが揺らめいた。 その瞬間、リムは目を見開く。 一瞬。 そう、一瞬だけ男の顔が見えたのだ。 精悍な顔立ちの男。 目を引くのは、左右の違う瞳。 右目が黒。 左目は・・・。 「紅い・・・」 リムは信じられないと言うようにつぶやく。 その呟きを聞いたフード男は表情を変えずにリムが拭いた片眼鏡を左目に付ける。 それに寄って色同士が相殺され瞳の色が黒くなった。 「俺に関わるな」 フード男はそう言い放つとリムに背を向け行ってしまった。
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