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「酷いわ!!!謝ってるのに!」
「煩いって言っているのが聞こえないのか?」
フード男はリムを馬鹿にしたように言い放つ。
リムが何か言おうとした時、風がリムの背後から吹き男のフードが揺らめいた。
その瞬間、リムは目を見開く。
一瞬。
そう、一瞬だけ男の顔が見えたのだ。
精悍な顔立ちの男。
目を引くのは、左右の違う瞳。
右目が黒。
左目は・・・。
「紅い・・・」
リムは信じられないと言うようにつぶやく。
その呟きを聞いたフード男は表情を変えずにリムが拭いた片眼鏡を左目に付ける。
それに寄って色同士が相殺され瞳の色が黒くなった。
「俺に関わるな」
フード男はそう言い放つとリムに背を向け行ってしまった。
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