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ウォルターは奥歯を噛み締め歯軋りをする。
この路地は封鎖したはずだ。
なのに人間がいる。
つまり自分は付けれていたのだ。
さっきぶつかった女に。
(ターン、お前女が付いて来ていること知っていたな?)
ウォルターが頭の中でターンに言う。
すると、頭の中で不快にさせるクツクツとターンの笑い声が聞こえた。
《さぁ?どうだろうな》
人を馬鹿にしたように答えるターン。
ウォルターはもうターンに語りかけない。
そんなことで時間を掛けられるほど余裕は無い。
ユウは鎌を構え直す。
それを見てウォルターも構える。
今の状況的に自分の方が不利だとウォルターは思う。
後ろにいる女を守らなければならないから。
関係の無い人間を巻き込むわけにはいかない。
それが例え人間の自業自得だとしても。
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