第2章

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ウォルターがユウから一瞬注意を反らした瞬間、目の前からユウが消えた。 ウォルターの髪を一陣の風が吹き揺らす。 ウォルターはとっさにしゃがんでいる少女の襟首を掴む。 「ひっ!」 何をされるのかわからない少女は小さな悲鳴をあげる。 「口をしっかり閉じてろ。舌噛むぞ」 ウォルターは言葉と同時に少女を高く投げ飛ばした。 「ひやぁあああ!!!」 少女の悲鳴が頭上で聞こえるが気にしない。 ウォルターはすぐに体制を直し、視界の端に見えた鎌の刃を受け止めた。 ユウは妖艶に笑む。 「私がよく人間を襲うのに気付いたわね」 「お前が走り去ったときに乱れた空気の流れでわかった」 ウォルターの言葉にユウは少し驚いた表情をしたがすぐに元の表情に戻る。 「そう」
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