第2章

10/18
前へ
/451ページ
次へ
納得して頷くユウの鎌をウォルターは弾き返すと後ろに飛び退き高く跳躍する。 そして落下して来た少女の右手を掴み自分の方へ引き寄せ腰に手を回す。 少女を支える手の方に剣を持ち替え、空いた手でさっきとは別のパイプに手を掛けた。 ウォルターと少女は宙吊りになる。 「う・・・よ、酔った・・・気持ち悪い」 「汚いから吐くな」 ウォルターは少女に言い放つとユウがどこにいるのか探す。 「私を探しているなら、ここ」 上から不意に聞こえた声にウォルターは顔をあげた。 ユウはウォルター達がぶら下がっている鉄パイプの上に立ち見下しながら笑う。 ウォルターはパイプから手を放すと素早く剣を持ち替える。 「人間を守りながら戦うなんて馬鹿ね。動きが遅くなってる」 背後から聞こえた声に反応して身を翻す。
/451ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加