第2章

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しかし、誰も抱えていないユウの身軽な動きに反応が遅れた。 すでに身を翻したときにはユウの鎌が頭に向かって降り下げれていた。 ウォルターはとっさに剣を持つ腕で攻撃を防ぐ。 ウォルターの服と腕が裂け、鮮やかな紅い鮮血が飛び散る。 その光景を見てユウがうっとり目を細める。 ウォルターはその一瞬を見逃さない。 ユウに出来た一瞬の隙にウォルターは身を再び翻し、ユウの顎に強烈な蹴りを喰らわせた。 ユウはそのまま吹っ飛ばされ地面に強く叩き付けられる。 ウォルターはそれを見届けながら着地をした。 腕の中で少女が震えているのがわかったが、何も言わない。 何て言ったらいいのかわからないからだ。 ウォルターの腕の傷は深くビリビリとした焼け付くような痛みが傷から発せられる。
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