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♪~♪~♪~
すぐ着信があった。
もちろん登録外の着信だけど
間違いなくクズだろう。
「もしも~し」
「あっトシさんだけど
土日だったら土曜日の方がいいかも!
デートのお誘い嬉しいよ~ん!」
ねぇねぇ、トシさんって自分の事普段から呼んでる訳?
本当気持ち悪すぎ!
「……お金無いんだけど
買い物付き合ってくれる?」
あまりの気持ち悪さに直球で言ってしまった。
…が
即答で
「トシさんが出すって事??
トシさんお金足りるかな」
「出来る限り持ってきて
トシさんにこれからたくさん会うのに
キレイじゃない私…やだから」
「車売ってでも用意するよ!」
「ありがと…
ちょっと言ってて照れた」
待ち合わせを決めて電話を切る。
こいつ…
簡単過ぎる…
そして
決意をした。
こいつからありったけのお金を
騙し取る。
<疑似恋愛>を
売ることにしたんだ。
売るからには精一杯やる。
これを仕事と思って全力でぶつかろう。
私はキャバクラでもない
自由なこの世界で
疑似恋愛を売るんだ。
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