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「……お前は物好きだな……」
どれくらい森の中を走っただろう。
不意にアンジェラの背後から青い鳥の声が聞こえた。
「…青い鳥……!」
「何だよ?何か用か?」
何か用かと問われるとアンジェラは返答に困る。
ただ夢中で青い鳥を追いかけてきたのだ。
「用が無いんなら俺はもう………」
アンジェラは青い鳥に駆け寄り離さないと言わんばかりにぎゅっと抱きつく。
「お…おい……!?」
今まで飄々としていた青い鳥もアンジェラの行動に驚き、動きを止める。
「……ぃ……な……ぃ……で……!」
「?」
青い鳥はアンジェラの呟きを聞き取ることが出来ずアンジェラを見る。
その目には涙が浮かんでいた。
「…行かないで……!」
そのアンジェラのただ一言に青い鳥は答えられなかった。
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