126人が本棚に入れています
本棚に追加
「きゃあああ!!きゃあ!きゃあああーーッ!!と……と、と……飛んでるーーーッ!!!」
「うっせえな!しっかり掴まってろ。」
青い鳥に叱られて一応は大人しくなるがアンジェラはまだ震えている。
しばらくしてだいぶ慣れたのか景色を楽しむ余裕が出来たようでその顔には笑顔が浮かんでいた。
「あれ?この方向って……」
「お前の城だよ。」
青い鳥は城の頂上にアンジェラを下ろして青い鳥もまた城の上に立つ。
「俺は昔な、一国の王子だった。」
「え……?」
青い鳥が何を言ったのかアンジェラは一瞬分からなかった。
「ある時父親と母親がいきなり亡くなった。俺は訳が分からなかった。」
「そんなとき俺はある奴にあった。」
『秘宝を渡せばお前の両親を生き返らせてやる。』
「……だがそれは奴の罠だった。秘宝の力を使ってあいつは俺の国を滅ぼし俺に呪いをかけた。」
そこで青い鳥の体に変化が起きる。
アンジェラの目の前には大きな青い鳥が佇んでいた。
「……それが本当の貴方なの?」
アンジェラの問いに青い鳥はコクリと頷く。
『俺は奴が奪った秘宝を追って何百年と世界を回っている。』
『ここには俺が探してる秘宝は無かった。俺はもう行くぜ。』
「ま……待ってよ!!」
アンジェラには分かっていた。
止めても無駄だと……
最初のコメントを投稿しよう!