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昼―……
アンジェラは兵士の訓練を見物していた。
近衛騎士団長 クローゼはアンジェラにとって唯一気を許せる人物。
両親が死んでから一人ぼっちの私のところにきてよく遊んでくれた人。
「ふーん…こりゃいい兵士だ……」
青い鳥は脱走し、近くの木の上から訓練の様子を見ていた。
†
夜―…
アンジェラは入浴に向かう。
彼女が心休まる場所はない。
だが入浴は好きだった。
「私が…この国を支えなきゃ…しっかりしないと……!」
「おうおう、ガキのくせに何ちゅう体してんだお前は!?ドレス着てたから分からなかったわ。」
「キャア……「静かにしろ。」
青い鳥はいつの間にか背後に立ちアンジェラの口を防いでいた。
「お前は……自分の国が好きか?」
ここで青い鳥はアンジェラの口を防いでいた手をどけて上着をアンジェラに渡す。
「何なのよ貴方は!?」
「うるさい。いいから答えろ。」
「…好きよ………だから守りたいんじゃない!戦争から…!!」
「じゃあ俺に【王の秘宝】をよこせ!それでこの国を戦争から救ってやる。」
「【王の秘宝】!?わ……渡せる訳ないじゃない!神の力を秘める神器よ!?隣国も秘宝を狙って戦争を仕掛けてきたんだから!」
「もしあなたが隣国に雇われて私から秘宝を奪おうとしてるなら……それこそ強大な力を持った隣国に、この国は滅ぼされてしまう!」
「絶対に渡さないんだから!」
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