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Side 仁
俺が何したってゆーんだ。
健吾には分かんねぇよ、くそ。
俺は本当のことを言っただけだ。
だからなんだよ『謝れ』って。
あいつは今、茜やらの女子と話をしている。
どうせ忘れてるだろ、先週のこと・・。
『泣かすの得意だよね。』
・・ズクン・・
また思い出してしまった。
得意とかじゃなくて本能で勝手にそうなるようにしてるだけ・・、だと思う。
今、あいつが俺の方を見た。
すぐに泣きそうな顔。
すぐに目をそらした。
でも、いつから俺そんな性格になった?
頭の中のあの言葉がグルグル回ってる。
忘れたいのに・・。
あー、忘れられないじゃねーか。
ムシャクシャするのは嫌だ。
じゃあ、見てろよ健吾。
謝ってみるから。
どんなに格好悪くても。
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