初めての

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「エマ、最近、どこいってるの?」 えっ? いきなりメルに詰め寄られる。 「前は必要以上に出かけたりとかしなかったのに…最近留守が多くなったよね?どこにいってるの?」 ますますメルが姉か母親のように思える…そして鋭いです。 どこって……そんな事メルに言ったらなんて言われるか……心配もかけたくないし……。 なんて思っていたら、顔に出ていたのか、持ち前の察しの良さを発揮したのか、なにかあるとふんだらしい。 「エマ……隠し事とか、ない?」 にっこり笑いながら、穏やかに聞いているけれど…こういう時のメルは1番怖くて…… 思わず首をぶんぶん横に振る。 そうしたらメルは少しため息を吐いて 「……あんまり私に隠し事なんてしないでね。余計心配にもなるし……話せるようになったら、ちゃんと話してよ!」 そう言っておでこをパチンッと弾かれた。 そのあと、それ以上何も追求しないまま、これから用事があると言ってメルは帰って行った。 無理に聞こうとしない優しさが嬉しく、同時に嘘をついた心苦しさが胸をつく。 ごめんね……メル 最近メルに謝ってばかり 私の隠し事だってきっとお見通しなんだろう。
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