0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「クスッ...
私の事知らないみたいだね」
はい、その通りです。
と、祐は心の中で納得する。
どうやら、
彼女は…祐の心を読み取っていたようだ。
「私は、結綺 蓮。
ちなみに、同じクラスだよ?」
えっ。
と、祐は小さな声で驚く。
「本当に知らなかったのかぁ。
ちょっとショックだなぁ..ははっ
まぁ、いいや...今日から覚えておいてねっ!!
あっ.....もし、良かったら
アドレス交換しない?」
と、蓮は言いながら携帯を取り出す。
「いいよ。」
と、祐は直ぐに答え、蓮と同じく携帯を取り出した。
──………──
〝次は〇〇駅ー〟
「あっ.....もう、降りなきゃ!!
アドレスありがとうね♪
また明日、松浦君」
バッグを持って、
颯爽と行ってしまう蓮に
祐は慌てながら、
「あ、ぁあっ!!
ま、また、なっ!!」
と、噛みまくりながら言う。
あまりにも噛みまくりだった為か…祐は少し照れていた。
そして
彼女いなくなってからの祐は....
空を見つめ、少し赤面しつつ....
静かに高鳴る胸の鼓動の、
音を聞いていた...
そして、まだ微かに薫る桃の匂いに祐は…
ゆっくりと夢の中に落ちていった。
最初のコメントを投稿しよう!