1.5 Night 「Sentimental base」

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「…また、あの昔話してるみたいだな。あのオッサンら」 エリックが呟くと、ジュリアは苦笑した。 「あたし、十回は聞いてるな。あの話」 「俺はその倍は聞いてるだろうよ」 眼下の炎を見つめながら微笑むエリック。その横顔を眺めながら、ジュリアも笑顔を浮かべた。 「…落ち着いたみたいね?」 「…あぁ。すまねぇな、一人で盛り上がっちまった」 酒を口にしようとしたが、コップには僅かしか残っていなかった。それを飲み干すと、瓶に手をかける。 「飲み過ぎなんじゃないの?」 「ほっとけよ」 コップに酒を注ごうとし、瓶まで空になっていることに気づいた。 飲み過ぎというのもあながち外れてはいない。
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