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「オレ関西人やけど、生まれてこの方一度もノリツッコミしたことなかったのに。」
ヒコロウはジュンジの頭を優しく撫でた。
「悪かったってジュンジ。
後ろの方の女子2、3人若干笑ってたって。」
「それは苦笑いや!
・・・・・で、またフラれたんか?」
ヒコロウの胸から頭を起き上がらせてツッコミを入れるとジュンジは先程の質問をし直した。
するとヒコロウは干されている布団のように開いた窓から上半身を乗り出した。
「そんなことしとうと、落ちてまうで。」
「もう落ちたい気分だよ。
これで27回目。
昨日帰りにゲーセンで見知らぬイケメンとプリクラ撮ってたの目撃しちゃった。
腕も組んでたし、そりゃもうイチャイチャパーティーでしたよ。」
「確か一ヶ月前から付き合っとったんやったけ?
今回はその短い交際期間にどれだけ貢がれたんや?」
ヒコロウは体制を変えずに右手を上げて指折り数え始めた。
「ブランドもののバッグ2点なり、
ネックレス1点なり、
洋服3点なり、
合計約15万円なり。」
「そいつはまたえらい買い物やったなぁ。
てか毎回その金がどこから出てくるんか知りたいわ。」
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