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「“豚ちゃん銀行”。
今回でついに倒産。」
「今の所持金は?」
ヒコロウはお尻のポケットから財布を取り出し、ジャラジャラと小銭を確認した。
「436円。」
「・・・絶望的やなぁ。」
「もーう!
何がいけないのかなぁ僕って。」
ヒコロウは再び席に座って頭を机に突っ伏した。
「うーん、あかんというか、その、
なめられやすいんじゃぁ・・・・・。」
「な!!」
ヒコは再び席を立った。
「なんでだよ!」
「ホンマに心当たりないん?」
「・・・・・・う。」
ジュンジはため息をついた。
「童顔で、」
ガン!
「背低いし、」
ガンガン!
「いかにも子供っぽいやん。」
ガンガンガン!
ヒコロウの頭上に言葉の岩がのしかかる。
「少し気にしてるのに・・・・・・
いや、でも理由がそれだけなんて!」
ヒコロウは大きく首を横に振った。
「お人よし。
それが一番女子になめられるとこかな。」
もっともそれらしい根拠を言われ、ヒコロウは言葉を失った。
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