第一章

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 庭先の紅葉が青く茂り、どこからか笑い声がする不気味な家に単調で短調的な歩み進む速度は一定であり存在を感じない程……静かだ。  いよいよ迫った家屋の門を彼女の意思とは無関係に、無条件で不条理に踏み越える。  ただただぼうっと歩いていたリズムが突然パタリと止み、首は四方八方辺りを見回した。 「……はっ! あ、あたし何で、ここどこよ!?」  途端彼女の視界が、不規則に、歪んで、消えた。
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