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「さて、義村と囲碁でも打とうかしら……」 不意に定位置で止まった少女は前方に両手を伸ばし、布を掴んだ。 一気に両サイドへ布を押し遣ると艶やかな木枠と透明過ぎて突き抜ける感覚を覚える窓硝子、その向こうには延々と続く赤い空とその空に染められた草原、屋敷の庭が広がっていた。 カーテンを開けた事により、部屋が全容を表す。
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