7人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
屑星の見る夢1
雨はふりつづいていた。
透明な滴で織られたカーテンの奥、凍えた両耳がかすかな響きをとらえていた。
静音モードになる自律掃討戦車(ヘッジホッグB)が、1ブロック先で索敵暖機(アンブッシュ)している。それは死神のつぶやきだった。手持ちの装備でかなう相手ではなかった。
生体探知機(センサー)に補足されないうちに、瓦礫の隙間に身体を押し込まなければ…
仰向けのまま、注意深く体重を移動しようとして、地面に泥がないことに気付いた。
最初のコメントを投稿しよう!