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あ、もしかして昨日の夢に出てきた・・・?
・・・女の子だったのか・・・。
『・・・やはりあの時の童か・・・』
『覚えておいでで・・・?』
『ふん・・・大うつけと蔑まれ、恐れられておった俺に"カッコイイ"などと言ってきた童だ。忘れられようもあるまい』
まぁ・・・昨日の夢の状況から言えば変わってるしなぁ・・・。
『・・・お恥ずかしいかぎりにございまする』
目を伏せ、顔を赤くする女の子。
その顔には確かに、昨日の夢で見た子供の面影がある気がした。
『・・・ふん、まぁ構わぬ。御主のような女子が俺に惚れ込んだなどと、世辞だろうが気分は悪くない』
『では・・・』
『しかし、だ。それとこれとでは話が違う』
『っ!?』
『御主のような、女子が戦場に出るなど、はっ、他の国の凡愚どもに馬鹿にされてしまうわっ!』
『――!!そ、そんな!!』
・・・酷い。
いくらなんでもこんな健気な娘を・・・。
『・・・しかしまぁ、その心意気は買ってやらぬでもない。侍女ぐらいならば取り上げてやろう』
『・・・それではダメなのでございまする・・・』
『何?』
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