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扉のその先
そこには一面に綺麗な花が咲く花畑だった
空には真っ赤に燃える火の鳥が飛んでいた
「あれは煉獄鳥ってんだ」
突如、どこからともなく声がする
振り返ると、花畑には不釣り合いな囚人用ベッド
そこに腰掛ける男
ボサボサの長い髪と髭
両目は潰れ、恐らく視力はない
両手を特殊な形の錠に縛られ、ボロボロに朽ちた囚人服を着ている
「あなたはもしかして……それにその目、どうしてあれが鳥だと?」
その問い掛けに、男は静かな笑みを浮かべる
「ワシは『結界師』の魁王だ。なぜって、それはこの空間全てがワシの眼だからだ。それより……お主等は看守ではないな?」
見抜かれたユーリ達
そして、ユーリはゆっくりと口を開いた
「僕達はあなたの力を借りに、生者の世界からやって来たんです。四皇を倒す為に、力を貸して下さい」
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