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中学を卒業して一週間とちょっとが経った今日、俺は高校生になった。
(眠っ。テカ知り合いが居ねーってよぉ。しょっぱな不安だらけだな。)
などと思いながら高校を適当に選んだことを後悔しつつ、先に待つ高校生活のことを考えていた。
そうこうしているうちに入学式も終わり教室に移動だ。
「私がこれから一年間君達の担任をする日起揚(ひおきあがる)です。みんな一年間よろしく。」
と担任の挨拶のあと俺達も一人一人挨拶をした。
思ってたより普通とゆうか…そう、中学の延長のような気がして安心した。と同時に少しガッカリもした。
‐高校に行けば何かが変わる、何かすごい事がある。‐
そんな勝手な期待をしていたんだ。俺は。
しかし期待とは裏腹に何事もなく一日目は終了した。
そして二日目。
何とか周りの席の連中とは話しが出来るようになった。しかしまだ全員の顔を覚えられてない。
「どこ行くんだよ?」
「便所」
やっと出来た友人の問いに対し短く答え、俺は席を発った。
ガコン トイレついでにジュースを買い教室に戻り
「えっ?」
俺は驚いた。
知らない女子が俺の席に座り、それどころか俺に手を振っているのだ。
とりあえず席までいき
「えっ?…なに?」情けないがこれが精一杯の一言だった。
「コイツ俺らのおな中の安頼 由奈(やすより ゆな)ってんだけどな。昨日は体調崩して休んでたんだわ」
そーいってご丁寧に紹介と昨日居なかった理由を説明してくれたのが、後ろの席の古田巧(ふるた、たくみ)だ。
コイツのおかげで大体状況が飲み込めた。
どうやら彼女、安頼 由奈は古田と俺の真横右側の席の松岡 雄大(まつおかゆうた)と同じ中学で、彼女にしたら今日が初めての教室で不安な所にコイツらを見つけやって来た。
とまぁこんな感じか?
しかし可愛いな…うちのクラスだけならトップクラスだな。うん。
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