分岐

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分岐

入学式から三週間が経った。 学校までの道のりや授業にもなれたし、クラスメイトにも馴染んできた。 最初は少しガッカリもしたけど、そんなに悪くもないと思ってる自分がいる。 安頼とも普通に会話出来るようになったしな。 (ん?何で安頼が出てくんだ?) 以外だどうやら俺は自分で思ってるよりも、安頼のことを友達として認めてるらしい。 「なあ一季、お前どーする?」 一人で居た俺に巧が話しかけてきた。 「どーするって何を?」 マジでわからんかった。 「選択教科だよ!選択教科!うちの学校は実習系が多いらしいからな、迷ってんだよ。で?お前どーするの?」 「あー今日までに決めなきゃなんだっけか?悪い、まだ考えてないわ」 すっかり忘れていた。と言うより聞いてなかったのほうが正しいか。 「マジでか!早く決めたほうがいいぞ」 「あぁ、わかったよ」 どーしょう。 全然考えてなかったからどんな科目があるのか分からん。 仕方ない知ってそうなのに聞くか。 「山野、選択教科どーするか決めた?」 山野(やまの)と言うのは俺の苗字だ。 「まだ、どんな科目があんのかすら知らん。安頼は?」 そう今回俺に質問してきたのは安頼だ。 「決まったよ。テカ知らないって…仕方ないなぁ。私、先生の話しの中で興味あったのだけメモしたんだけど…見る?」 「はい!是非とも見せてください」 救いの女神だ。 こんときはマジでそー思ったね。 ……けっこうあるな……よし!決めた! ―ここでの選択が、この後の俺にとって重要な分岐点になるなんて、当然この時の俺には知り得る筈もなかった―
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