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【影】
それは光と対照の存在。
人が手を上へやると、影はそれを真似する…………
いや…真似をしなければならない。
光に当たると死んでしまうから。
人が立っている、その影と言われている所にしか、影は存在出来ない。
私が歩くと相棒は生きるために真似をする。
物影に入ると、相棒はその物影と遊んでいる。
それに気が付かず歩き去る私でも、相棒は帰って来てくれる。
私と相棒は一緒なのだ。
私の存在は、相棒が証明してくれる。
私が存在していれば、相棒は存在を証明される。
私達はお互いに存在を証明している。
そして相棒は私と共に生きている。
死ぬ時は一緒だ。
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