2、朽ちた時計台

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「大丈夫よ。ね、こっち来ない?美味しいお茶があるの。落ち着くわよ」 「あ、の…」 腕を引かれて、慌てて抵抗した。 「ああ、ごめんなさいね。アタシ、アリノア。心配しなくて良いわよ、食べたりしないから」 アリノアが、そっとサアヤの頭を撫でる。 その暖かさに、また涙が溢れる。 「あら、安心したのかしら?」 「…けて…」 「え?」 サアヤの声に、アリノアが首を傾げる。 「たすけて」 「助けて?」 「助けて!」 叫ぶサアヤに、甲板にいた全員が息を飲む。 「リンダを助けて…」
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