4、森の中へ

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「たんきゅうしゃ、って何ですか...?」 素朴な疑問。 さらに言えば、科学者というのも聞いた事がないのだが、何と無くこういう人形を創る人なのだろうと推測した。 「探究者と言うのは」 「ただの変人って意味よ。サアヤちゃん、ウツるから近寄っちゃダメよ」 「え、たんきゅうしゃって移るんですか!?」 「移る訳なかろう!いいか、探究者と言うのはだっ!?」 不自然にソレイユの言葉が途切れ、ソレイユ自体も消えた。 あれ、と首を傾げたサアヤの視界に黒い影が現れる。 「カダール君」 「...アリノア、街がうるさい」 「嫌だ、やっぱり気付かれたわね。船長に知らせて」 「わかった」 「あ、カダール君...」 あっという間に居なくなったカダールに、サアヤは不安げな視線をアリノアに向けた。 それを受けて、アリノアは優しい顔で頷く。 「ちょっと出発が慌ただしくなるだけよ。大丈夫。船長もすぐ来るし、カダールも来るわ」 その言葉の通り、数分も待たずにカダールを連れたフェイトがサアヤの元へ駆け寄ってきた。
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