出会いは必然に

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し――…ん 「……………」 「……………」 長い沈黙が続く。 だが彼は、いっこうに入って来る気配はない。 「……あの、学園長…」 「はい?」 「入って来ませんけど……?」 「おかしいですね?たしかに連絡したはずなんですが…」 「呼び出してみましょうか」 『え―…、三上神君、三上神君。至急学園長室に来なさい。一分以内に来ない場合は……契約取り消すよ~』 うわぁ、笑顔で黒いよ…この人 「一分以内って…彼がどこにいるかもわからないのに……」 「ん~?大丈夫だよ、神君なら。多分そろそろ……」 バタンッ 「てめぇ~…急に呼び出すんじゃねぇっ!!しかも脅しじゃねえか!!」 すごい… 本当に来やがった…… 三十…八秒…ってところか。 「まぁまぁ。ほら、顔がいっそう険しくなっていますよ?」 「てめぇのせいだ!!バカ!!」 「もう…そんな顔してると王御君が怖がってしまいますよ?」 っえ?俺? 「お前……」 「俺は王御青夜だ」 「お前が王御か…オレは三上神だ」 「では、改めて紹介しますね。こちらが神君。星無しだけどご覧の通り足は速いんですよ。恐そうに見えるかもしれないけど、実際そうでもないから。で、こっちが王御君。生徒でスペシャルをもつ、天才魔術師なんですよ」 じ~~…っ…… なんか… 俺、睨まれてるんだけど… とりあえず睨み返しとくか。 ↑売られたケンカは買うタイプ ふぃっ… っあ、そらした。 「おいっ!!」 「何だ?」 「……お前、オレでいいのかよ…」 「別に構わないが?」 「星無しが使い魔なんて、バカにされっぞ?」 「お前、そんな事気にしてたのか…?」 「ばっ、ちげーよ!!言っとくけどな、オレは人の言いなりになんのが嫌いなんだよ。こき使おうと思ってんなら、違う奴にしろっ!!」 「こき使う気は更々ない。少しサポートしてくれたらそれでいい。……それとも、俺じゃ不満か?」 「………ッチ………別に」
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