TWO

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「え?なんで泣いてんの?」 私が聞くと 「凉先輩は寂しい人生を 歩んできたんですね.. 煙草を吸い始めたのも 興味以外に かまってほしいのも あったと思います。 その寂しさ.. 私が埋める事はできますか? それなら...煙草... やめれますか?」 と泣きながら聞く千帆の涙を 拭いて私は 「千帆がいてくれるなら 寂しさなんて無くなるよ」 そう言って千帆を立たせて 駅まで歩いた 駅に着いて同じ電車に乗り 今日千帆に怒鳴られて びっくりした事とか 見学にいた太った女の子は ダイエットするために ダンス部に入るんじゃないか とかさっきまでの 暗い気持ちを晴らすように 明るい話をした 私が降りる駅の手前の駅で 千帆がアドレスと携帯番号を 書いた紙をくれた すぐに私がおりる駅に着き 降りる間際に 私は恥ずかしさを押し殺し 「敬語...使わなくていいよ。 じゃあまた後でメール 送るから。バイバイ!」 と手を振ると 嬉しそうに手を振り 「バイバイ!」 と言ってドアが閉まり 電車が動き出した 私はその電車が 駅を出て見えなくなるまで 見送った
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