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吼えて直ぐに男性は、体内にある「体力」をエナジーに変え右手から放出。手に持つ剣に流し込むように放出したエナジーは、刻み込まれた龍の窪みに流れ込み、赤く激しく光る。
徐々に燃え盛るように波打ち始めた赤き光に、アレは少し驚いたように目を細めた。
『それが出来るなんて。珍しい。結構君に興味が湧いてきたよ。解体させてくれない?』
「解体っ!?…誰がんなこと!!」
『残念。今ならサービスしてあげたのに』
「解体なんて死んじまってるだろうが。どんなサービスも嬉しくねぇよ」
そう?と首を傾げるアレに、男性は応えず赤き剣を振る。瞬間、パッと弾けるように光が、赤が、散った。
ニヤリと、口端を歪めたのは誰だったろうか。
男性とアレの姿は、常人には見えぬ速さで掻き消えた。
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