『夢』既視『現』

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「別に。プライベートまで、アイツらと付き合うつもりは無いな」 「もしかして友達居ないの?」 「……お前はどうなんだ」 「澪奈は友達くらい居るよ?」 そういえばコイツ、昨日の夜、随分と遅くまでケータイ電話で喋っていたな。最初は寝言かと思ったものだ。 まあ、ブラコンである澪奈のことだ。彼氏という訳ではないだろう。電話の内容も、澪奈より頭の良い俺にしては、やけに天文学的だったしな。 女の子同士の電話は、その長さもそうだが、内容も、全く怖いものだ。 それは兎も角。 しかし、毎週のことだが、一体全体どうやってこの二連休を過ごそうか。 「ねぇ瀲兄!」 俺が『二連休を退屈に過ごす計画』を考えていると、隣で、俺の腕に抱き付く澪奈が、目を輝かせていた。 嫌な余寒がする。 いや、予感がする。 「デートしようよ! デート♪」 「却下」 「却下を却下!」 即答を即答で返された。 「何が悲しくて妹とデートするんだよ」 「いーじゃんかー! どうせ暇なんでしょ!」 だんだんと、澪奈に押し倒されていく。 「悪いな。俺は今、暇をするのに忙しいんだ」 「何、訳の解らないこと言ってるのっ!」 そしてとうとう、押し倒された。 「たまには一緒にお出掛けしよーよぅ!」 「そんなに出掛けたいなら、友達と行けばいいだろ」 「瀲兄とお出掛けしたいの!」 「俺はお出掛けしたくない!」 「お出掛けしたいの!」 「なら一人で行けばいい」 「瀲兄としたいの!」 「何言ってんだお前!?」 「瀲兄といきたいの!」 こうなっては、イケナイようにしか、聞こえない。いや、行かないが。 こうなっては、最後の手段である。兄妹間では禁じ手。世間一般には、禁忌。 「とにかくどけ!」 「――んぁッ!?」 澪奈の弱点。 いや、女の子なら、ほぼ弱点。 でも、特に澪奈には有効なのだ。 澪奈が脱力した瞬間、俺はその行為を繰り返しながら、逆に押し倒してやった。 何をやったのかって? 決まってるだろう? 乳房を揉んだのだ。 妹の、ノーブラ状態の左乳を、もみもみ揉みまくってやったのだ。 押し倒してからは両手で両方を。 …………何か問題でも? 「……瀲兄のえっち」 頬を淡く紅潮させ、満更でもないように言う澪奈。
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