第一章 GiveAndTake・・・ですか?

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(厄介なことになったな...) そう胸の内で呟いたのは、まだ学生でも通じそうな青年だった。 目の前には地方領主軍属の兵士が30人程。 どうやら口封じのつもりらしい。 (地方の領主の腐敗は酷いと聞いていたが...此れ程とはな) 思い返せば、本当につまらないことだ。 自分が受けた依頼は、本来なら地方領主の仕事だったのだ。 「近くの鉱山を占拠した魔物の退治」 しかし、自分の快楽を優先した為に魔物退治は滞り、地方領主の軍では対処にてこずる羽目になった。 そこで、流れ者に魔物退治を依頼し、あわよくば二束三文で終らせようとした。だが、その目論みは失敗した。
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