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「ありがとうゼル…。もういいよ。みんな迷惑だから…アハハ」
ロジェは溢れる涙をこらえた。
「ロジェ!本当にそれでいいのか!お前はそれでいいのか!」
いつも適当な感じのゼルが真剣に叫んだ。
アークたちもその光景をじっと見ていた。
「あいつ…。さっき自分には関係ないとか言っていたのに…」
アークはつぶやいた。
「ロジェ!!」
またゼルが怒鳴った。
「頼む…。頼むよ…。お願いだよ!僕に力を貸して!みんなを助けて!!」
ロジェは子供のように泣叫んだ。
(ジャキン!)
ゼルは居合い斬りのような感じで、あっという間にアークたちが張り付けられていた固い岩を切裂いた。
そしてアークたちはロジェの横をゆっくりと通り過ぎた。
「みんな…?」
ロジェは涙をふいた。
「置いていかれるぞ…。」
ゼルはロジェの肩をポンと叩いた。
アークたちはロジェ涙だけで十分だった。
それにメディス軍が何よりも許せなかった。
「ロジェー!!仲間助けに行くぞぉー!!」
アークは力いっぱい叫んだ。
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