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私は桜がひらひら舞う木の下
1人の男の人が泣いている姿を目撃してしまった
泣いている人に言っていいか
わからないけれど
私の瞳に映る姿は
とても綺麗で美しかった
あちらは私に気づいてない
その人はひたすら
たった1人で泣いていた
なんで泣いているのか
理由が知りたかったが
見ず知らずの人に私は
聞けるわけもなく
ただ…ただ見つめていた
「桜を見ながら……何を考えているのかな…?」
ふとそんなことを
私は口にだして呟いていた
この人は何が悲しいの?
私にはわからないけれど……
この人の力になりたい
そんなことを考えていたら
その人はこちらに気づき
沈黙がしばらく続いた
私達の出逢いは
この桜からだった……
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