死神の書

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   【親愛なる君へ】 許して欲しい お前を悲しませることしか出来ないオレを けど 恨んでも良い それでお前の記憶に残るのなら 朝を迎えれば お前がお日さまの様な笑顔で「おはよう」と告げる だからオレも 負けじと満面の笑みを浮かべて「おはよう」と返す ただ お前みたいに上品には笑えないけど… でも これで良いんだ 何て事の無いやり取りだけど それはとても温かで お前がいつも楽しみにしている朝の一コマなんだから… 許して欲しい この幸せがずっと続かない事を知っているオレを けど 今はいえない 今は笑顔を見ていたいから 許してほしい お前を悲しませることしか出来ないオレを けど 恨んでも良い それでお前の記憶に残るのなら ――それでお前の悲しみが薄れるなら
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