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この学校で過ごしたのはたった半年。
別れといわれてもそこまで悲しくはない。
というより、そもそも何故この学校を去らねばならないのか。
「ねぇ、なんで?」
「あのな、俺に聞いてどうする?」
二人は職員室に続く廊下を歩いていた。
今、准の頭の中は何がなんだか分からないくらい混乱していた。
「とにかく、職員室に行ってみりゃ分かるだろ」
意外と冷静な隼兎。
そうこう言っているうちに職員室の前まで来た。
隼兎は何のためらいもなく職員室の扉を開き、檜原先生を呼んだ。
「檜原先生いますか?」
「二人共来たようね、こっちにいらっしゃい」
檜原先生は手招きをして、ニコリと微笑む。
あの笑顔の裏には何が隠れているのだろうか。
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