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予想通り後ろにいた包帯男が近寄る。肩をたたいているがジャックは何の反応も見せない。
そのうち場内がざわめきだした。何が起こったのだろう?
僕は少し心配になってきた。急に体調でも崩したのだろうか?おそるおそる舞台に近づくと包帯男が僕に向って叫んだ。
『木津谷くん、何をしているんだ!警部殿と救急車を呼ぶんだ!』
僕は訳が分からなくなった。
なぜならその声はまぎれもなく先輩の声だったから・・・
まもなくして場内の混乱は収まり、警部も鑑識と部下を連れてやってきた。僕は警部にかけより事情を説明する。
『いつもいつもお前は現場に一番乗りだな。まぁ、お前がいるところでいつも事件が起きるんだがな。』
と嫌味を言われた。ふと見ると包帯男が近づいてきた。
警部の肩をトントンと凶器で叩く。警部が振り返ったとたん、1メートルほど後ろへ飛んだ!
『なっ!!なんだ!何者だ!』
声が裏返るのも無理ない。
『僕ですよ、お父さん。新一です。』
そういうと先輩は笑いながら包帯の覆面を取った。
『い、いつまでそんな格好でいるんだ!はやく着替えてこい!』
はーいと返事すると先輩はまだ笑いながら着替えにいった。
僕と警部は先輩が着替えている間、関係者を集めとりあえず初動捜査を始めた。
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