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部屋に戻ると僕と先輩はいくつもの目に見つめられていることに気がついた。
『お待たせしました。今回の犯人が分かりましたよ。これで事件解決です。』
『犯人が分かった?何を言ってるんですか?山城で決まってるじゃないですか?』
結城さんが立ち上がり抗議する。田代さんも黙っているが立ち上がっていた。
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『いえ。山城さんは犯人では
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ありえないのです。』
『え?どういうことですか?先輩?』
『ありえないんだよ。もし、山城さんが犯人だと仮定してみよう。
彼は被害者の室内に侵入する為ガラスを叩き割る。その際のガラスの破片は当然室内へ落ちる。ここまではいいですか?』
『先輩、そりゃそうですよ。それに山城さん自身もガラスを割ったところまで認めているんですよ。』
『そのとおり。確かに彼は侵入しようとガラスを叩き割ったんだ。
すると矛盾点が出てこないか?
もし彼が犯人なら落ちたガラスの破片は、
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当然床に直接落ちていなければならないんだよ。
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だが実際は散らかった服の上に落ちていたんだ。
これはどういうことを意味するのか?』
『・・・・彼が侵入しようとした時には、
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部屋は散乱している状態だった・・・』
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