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『ここは無人島だから誰も人はいない。だから思う存分楽しんでくれ。
ただひとつ気をつけて欲しいのが島の東側にある沼なんだ。なんでも昔は自殺の名所とも呼ばれたらしくてね。
周りを崖に囲まれているからもし落ちたらひとたまりもないらしいよ。よっぽど泳ぎの得意な人間なら分からないけど僕達一般人ではとても浮いてこれないらしい。底なし沼とも言われているからね。
まぁおそらくは底なし沼とか言ってるが、水草が多すぎて手足に絡まるんだと思うがな。
あそこには近づかないで欲しいんだ。
お前達が来ることは皆に知らせてある。変わった推理作家と警察官のコンビがくるとね。あとで紹介しよう。
しかし、久しぶりだな。』
『まったくだ。』
『ほんとですよ。ここでまさか3人顔を合わすなんて思っていませんでしたからね。』
小西 仁(こにし じん)先輩、通称仁先輩はさわやかな笑顔で右手を差し出した。僕も先輩もそれぞれ握手を交わす。
何を隠そうこの人は、僕達が所属していたミス研のメンバーで真壁先輩と同級生である。ひょんなことからこの島で一緒に何日かを過ごすこととなったのだ。
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