11人が本棚に入れています
本棚に追加
ボクの言に、彼女は顔をしかめる。
「……私が、後追い自殺をするとでも言うのですか?」
「まあ、無いこともナイかな?て感じ」
「……私はそんな馬鹿な事はしません」
「そうかい。……お兄さんとは違うか」
キッと、睨んでくる。
「さっきから……なんなんですか?あなた。人の神経を逆撫でるようなことばかり言って!」
ふむ。
やりすぎたか?
いや、最後ので一気にメーターを振り切った感じか……
「怒らせたのなら謝るよ。そんなつもりは無かったんだ、ごめんね」
「……」
「ただ、ちょっと君には興味があってね」
「興味……?」
「そう、興味。正しくは、君と君のお兄さんの二人に、だけど」
「下世話な好奇心なら捨てて下さい。迷惑です」
「君のお兄さん。彼は何者だい?」
彼女の言葉に被せるようにして言う。
「ボクのこの短い人生のなかで、あんな奇妙な人間関係をしているヤツを見たのは初めてだよ」
「……人間関係?」
「んん?その様子だとあまり知らないのかな?随分と歪みのありそうな人間関係だったのだけどね?」
「……兄は、あまり学校でのことを話す人ではありませんでしたから」
「ふうん……?」
最初のコメントを投稿しよう!