優しい手

3/7
前へ
/79ページ
次へ
「遊里…」 甘い声で名前を呼び。 旦那様の唇が私の唇を塞ぐ。 舌が歯の裏をなぞり、私の舌と絡み合った。 「んっ…ふあ…」 無意識に零れ出る吐息。 旦那様の舌が動く度に体が熱くなる。 大きな手が私の後頭部を覆い、ゆっくりと後ろに倒された。 舌を絡め合ったまま旦那様の手が私の胸をいやらしく揉む。 「ひあっ…」 ただそれだけで蕾がひくつくのが分かった。 ようやく離れた唇が、私の首筋をなぞる。 「んっ…あ…」 ゾクゾクする感覚に身震いし目を閉じた。 指で胸の突起を転がされ、舌で耳を犯される。 「っあ…やあ…」 あまりに気持ち良い愛撫に逃れようと身をよじった。 しかし、その体は呆気なく元の位置に戻される。 「遊里は耳が弱いからな…」 低く囁く声に恥ずかしさで顔を背けた。 「っ!」 突然胸の突起を舌で舐められ、足がびくついてしまう。 旦那様の舌はくるくると突起を弄んだ。 「あっ…やめ…てっ…」 認めたくないのに、あまりにも気持ち良い舌。 漏れる声を抑える事すら出来ない。
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6741人が本棚に入れています
本棚に追加