四家の選択

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デルモーナ王国の宰相家グレンドルフの双子の姉妹。そう、やがては間違いなく王妃となる人物。 だが双子だ。どちらか一人しか正妃にはなれない。 マイスはさらに淡々と続けた。 「今後四家の子息にそれぞれどちらかの教育係となってもらう。故にどちらを選んでも構わない。」 デルモーナ貴族の四家とは、武家サイシェイト、技家ヴァイオラ、宗家セイロード、そしてロプトセルトである。そしてこの四家の嫡男は年齢が近かった。 セイルは直感した。 これは、見えない戦争だ。いづれ王妃を争うかもしれない二人にグレンドルフは我々四家を巻き込む目論見なのか。
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