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セイルが漆黒の瞳を、マイスに向ける。マイスはうっすら微笑んでいた。
これはとんでもない事になった。
セイルは舌を巻いた。
真の目的こそこれ。
15の祝など口実に過ぎなかったのだ。
政治は王家とグレンドルフが握っている。だが、それに次ぐ四家はグレンドルフを脅かすものを持っている。マイスは実にそれらを警戒をしていた。
しかし、セイルに今思惑の一片を読み取られたであろうこともマイスは承知だった。
マイスはセイルに感心した。下手な大人より振る舞いはそつがなく、動揺も押し殺している。
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