セイルの思惑

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「今回はあの娘ですか。一体幾ら稼がれるおつもりで。」 どこから見つけてくるのであろう。見るに抜群の声、なかなかの上玉である。 豪商は視線を再びセレイアからセイルに移す。このロプトセルトの若長は穏やかな風貌を裏切る程のキレ者である。ロプトセルト家は古くは商家として栄え、デルモーナ王国建国時ついに貴族に名を連ねたが、自らで事業を続けなければ家を保つことが出来ない程、他の貴族の圧迫を受けた。
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