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──午前中の練習が終わり、俺と龍と彩乃は昼食をとっていた。
俺の耳に砂利道を一歩一歩、歩いていくる優しい音がした。
「颯太先輩……、今日部活が終わってから時間空いてますか……?」
そこにいたのは、1つ下の後輩
雨宮 凛
(あまみや りん)
「お、おぅ。時間空いてる」
俺は時々しか話さない凛に話しかけられて戸惑う。
「話しがあるんですけど……いいですか?」
「わかった、それじゃまた後でな」
俺がそういうと凛は軽く頷き体育館に戻って行った。
俺が龍と彩乃の方を向くと2人はニヤニヤしながら俺を見ている。
そんな2人を気にせず俺は弁当を食べた。
「あれはどう見てもお前のこと好きだな、うん、確実に」
「彩乃もそう思う」
2人は俺に冷やかすように言う。
「違うに決まってるだろ! 馬鹿なこと言ってないで早く食べろよ」
俺は2人にそんなこと言ったが内心はというと……
(マジ? 俺のこと好きなのか? いや、落ち着け、もし違うかったらショックが大きいしなぁ……)
俺はそんな心配をしていた。
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