第一章~start~

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「気を付けていくのよ」 女性の優しい声が聞こえる。 「わかった。行ってくる」 玄関のドアを勢いよく開け俺は家の外に出た。 (はぁ……、今日も暑いなぁ……) 俺は真夏の暑さに耐えながら、同じ部活の友達と待ち合わせしている遊園地に向かう。 俺の名前は 中山 颯太 (なかやま そうた) 今日は部活の女の子もいるため、ジーパンに半袖、少し茶色っぽい短髪をワックスで立てて、めちゃくちゃ張り切っている。 そして、さっき俺を玄関で見送ってくれたのが、俺のお母さんだ。 俺は少し寝坊したということもあり、遅刻しないように全力で走る。 家から近い遊園地の大きな観覧車が俺の目に少しずつ映りだした。 数分走り遊園地の入り口付近に着くと、俺は友達を探す。 「颯太、こっちこっち~」 「颯太が遅刻しない時なんてないよね」 男の声と女の声が聞こえた。 その声の方を見ると同じ部活の友達がいた。 男の方は 宮田 龍   (みやた りゅう) 龍の特徴はなんといってもこの一級品の天然パーマだ。 女の方は 神崎 彩乃 (かんざき あやな) 彩乃は幼稚園の頃から今の高校までずっと一緒である。 ショートボブの髪型は俺の好みのタイプである。 俺たち3人は学校でも遊ぶときでもいつも一緒にいる親友だ。
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